モジュール生産目線で語られる板金IoT・DXを すりあわせ生産目線に落とし込んだのがこの『板金IoT・DXチャンネル』
「すりあわせ」とは、技術者同士がお互いに高め合いながら良いもの作ろうとすること。「モジュール」とは、エンジニアリングが設計し、世界中から部品を集めて組み立てることです。今回は、日本の強みである「すりあわせ生産」の可能性について説明していきます。
モジュール」に移行すると日本は負ける
日本の製造業の強みは「すりあわせ」です。そのため、「すりあわせ」を捨てて「モジュール」に移行したら日本は負けてしまいます。
1980年代以前、日本の製造は世界でNo.1でした。理由は、当時の工業製品は全て「すりあわせ技術」によって出来ていたからです。1980年以前に、録音や音楽を聴くために使われていたVTRは、電気とメカ(機械)との「すりあわせ」で作られていました。
ところが、VTRに取って代わったスマホは、「モジュール生産」です。世界では、「すりあわせ」が少なくなり、「モジュール」がメインになっています。家電の生産はモジュールに移行したため、日本の大手家電メーカーは世界で負けてしまいました。
「すりあわせ」の需要は広がっている
とはいえ、今後「すりあわせ」の需要がなくなるわけではありません。現在、日本の「すりあわせ生産」で最も強いものは、自動車です。ハイブリット車やエンジン車などが挙げられます。
さらに、自動販売機やコピー機、ATMなども、「すりあわせ」を必要とする精密板金で作られています。精密板金は、大企業がモジュールで作るものとは全く違います。製品ごとの複雑で精密な曲げや溶接は、技術者同士がすりあわせしないとできない作業です。
また、半導体製造装置や医療機器も板金です。これらの需要は、なくなるどころかむしろ広がっています。精密板金は、先進国の文化・文明を支える産業であり、今後もなくなることはない業種なのです。
板金IoT・DXを「すりあわせ」目線に落とし込む
IoT・DXやインタストリー4.0は、世界の「モジュール生産」を中心に語られています。そのため、「すりあわせ生産」が中心である日本の精密板金業界とは、なかなかピントが合いません。
今後は、日本の強みである「すりあわせ」とIoT・DXをうまく掛け合わせることが重要です。職人同士の「すりあわせ」だけでなく、そこにIoT・DXの力が加わることで、大きな成長を遂げることができるのです。私たちは、これからも「すりあわせ」を大事にしながら、精密板金業界のIoT化・DX化を進めていきます。
