オートメーション新聞 剱持 知久編集長と対談 半導体製造産業における今後の展望

コロナで需要が減った業種がある反面、伸びてきている半導体製造装置

半導体とはiPhoneやiPad、パソコンなどのコンピュータの頭脳と呼ばれるもので、これらの媒体全てに入っています。現在ではこのような機器を個人でも複数持っていますが、10年前にはこれほど個人が持っていることはありませんでした。この10年で持っている人が増えて需要が伸びてきています。これは、ある程度先進国の日本だから個人でも複数持っているのかもしれませんが、今後途上国の方が持ち始めたりすると、さらに半導体の需要は広がっていきます。短期的だけでなく、長期的に見ても半導体はまだ飽和しておらず、先々伸びていく業界だと考えられています。

半導体のシェアが世界的に伸びていく中での日本国内での現状

1990年代は、日本の半導体は世界を席巻していましたが、徐々に海外メーカーに負けていき、日本の半導体メモリや半導体そのもののシェアは世界的には厳しくなっているところはあります。

これまで日本の半導体が強かった理由は、日本に半導体メーカーがあったことと、それを支える半導体製造装置メーカーが国内にあったことです。半導体自体の市場は世界的に見ると少し難しくなったかもしれませんが、日本製の半導体製造装置は世界で40%程度のシェアを確保しており日本がNo.1です。

世界で半導体の需要が増えていけば、半導体製造装置の需要も増えていきます。半導体製造装置のシェアは日本が世界1位なので、半導体に使用される部品は日本製が多くなり、板金業界にとってよいサイクルになっていくと考えています。

日本における半導体製造装置の今後について

半導体はとても微細な加工がされており、非常に精密なモノづくりをしなければならない上に、半導体製造装置は年間で何万台も作られるものではありません。また、きちんと加工ができる中小の製造業の方々が支えてくれている日本の市場を世界のメーカーが評価してくれているところもあるので、今後も市場は国内に残る可能性は非常に高いと考えています。

板金業界の中で注目される半導体製造装置の市場規模

よくメディアに取り上げられる工作機械は約1兆8000億円、今伸びているロボットでも約1兆円、食品機械は約5000億円の市場規模の中、半導体製造装置の市場規模は2兆円を超えています。半導体製造装置は機械産業の中でも、非常に大規模な産業であるため、それを日本としてどう保護していくかが非常に重要な問題になっていきます。半導体製造装置は、今後日本の精密板金市場を支えていく非常に大きな基盤になっていきます。

電気自動車化が進み搭載されるデバイスが高度化する中で、自動車産業へのニーズは高まっている

近年電気自動車化が進み、自動車に搭載されるデバイスが高度化し、今後も様々な電子機器半導体が使われることになっていきます。自動車業界から半導体への要求は多く、電子自動車向けの半導体や半導体製造装置へのニーズは今後も伸びていくと期待しています。